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君は実に馬鹿だな……

こんばんは?

じく~かんりきょくっらっじお♪

いや、もはやそんなじかんでもないんですが……
というかノートPCってなんだろう、打ちづらい
と思ったんだけど、続きからに文字突っ込みすぎたせいだね
なんだか連打しても認識しなくて大変だったよ、ほんと(´д`)=3

「n」の連打やら「aiueo」の母音の認識やらファイトっ!>fc2

まあ、とりあえず今回はちょっとばかし借りました、いろいろと

ではどうぞ~


「君は実に馬鹿だな……」

明るすぎる陽が沈み、暗い闇が街に降りる時間帯。
しかし外灯は闇をくぐって街をぬるく照らし、本来陽の当たらないエリアにもささやかな光を送る。
街の奥、意識しなければ看板が立っていても通り過ぎてしまいそうな店がある。
バー「Devil Tear」悪魔がマスターをしていると、その界隈でうわさの店だ。
そんな日蔭者の店には、時たまその店の魔力に惹かれて陽の光から外れてしまったものが訪れる。


「俺が、ですか……?」
「ああ、君は馬鹿だ」

今、店のカウンターを間に会話する二人。
人を馬鹿だと言う女性が客だった。
白さが目立つ肌。頬にほんのりと酔いを表す朱を差し、きれいな二重のまぶたは長いまつげを重そうにその存在を薄くしている。
とはいえ、それも白く美しい前髪が隠してしまって見えることが少ないのだが。
そんな酒に溺れた美貌が馬鹿と言う。

「俺は、まあ、馬鹿かもしれませんけどね」

くすりと含みのある笑いを少年はする。
その手には太ったグラスに氷用のトング。
ひとつ、ふたつと氷を放り込み、アルミのキャップを親指で回してウィスキーを流し込む。
それをカウンターテーブルの上に差し出した。

「これくらいの気遣いは出来るつもりです」
「……ふん」

長い髪の女性は手に持っていたグラスがいつの間にか空になっていたことに気付くと、文句を言いかけた口を閉じて苦々しげに手中のグラスを取り替えた。
ひと口傾け、透き通った高い音がグラスに響く。

「だいたいだな、君はその歳でなんなんだ。もっと働く場所はあるだろう」
「そうですね、こういう店の雰囲気が落ち着くんですよ」

伏し目がちだった眼をいっそう細くしながら、答えに興味など持たずに頭の後ろでくくったしっぽのように長い髪の毛を目の前に持ってきて弄ぶ。
肘をつき、もう一度グラスを煽る。

「この仕事が好き、だとでも言ってくれるのかな」

鼻で笑いながら少なくなった酒を見つめ、中の氷のように冷たい視線をバーテンダーに視線を向ける。
この場にふさわしい答えがひよっこに出せるのかという悪戯心が明らかに見て取れた。
再びグラスにロックのウィスキーを作ると、今度はそれを対面した女性に出すのではなく自分の口に運ぶ。
山吹色の瞳が困惑気にそれを追っていた。

「……この店ではバーテンも飲むのか」

冬の季節を思わせる女性がその表情の冷たさを厳しくさせ、瞳の奥に嵐が吹く。
彼女にとっては自分の酒を人にとられたような心境なのだろうが、眉根をひそめて解せぬものを見るように酒とバーテンダーの顔を行ったり来たり。

「俺は、お客さんだけに呑ませるような店はやっていたくないんです。だから……」

そこまで言うとカラカラと氷を鳴らして微笑んで見せる。
少しきざったらしいかもしれないが女性は頬づえをついて口角の上がりを隠して睨んでいる。

「だから飲むと? 馬鹿馬鹿しい……」

危なっかしくふらふらと体を起こしてグラスに口をつけると、天井を仰ぎながら一息に残りを飲みほした。

「目の前で君に呑まれたって何も解決しない……そう、なにも解決しない」

静かな溜息が沈黙を呼び、女性は手の中に収まるグラスの中身に歩んできた道を重ねる。
時計の秒針だけが空しく響き、融けていく氷が冷たく落ちる。
ただなにも解決しないが故に、女性がかたくなに持ち続けていた憂いというものをいやがらせにでも少し、ぶつけてみたい気まぐれに駆られていた。

「私は、落ちたんだよ。生存競争で負けたんだ」

ぽつりぽつりと漏らした言葉が時間をゆっくりと動かしていく。
対面していたバーテンがうろたえる姿を見てみたかったから、どうしようもないと言う言葉でも吐くんじゃないかと期待したから話し始めてみた話だったが、自分で思っていたよりも彼女の抱えていたものは大きかった。

「新しく入ったばっかりの新人に踏み台にされて、もう私はお払い箱。もともと私みたいに融通が利かない、地味でダサい女には無理だったのよ……歌手なんて」

呻くように恨みを込めて、嘲るように自分を貶めてテーブルに置いたグラスに力を込める。
彼女の脳裏に思い浮かぶのは後輩の女の子。
自分とは違って明るくて、自分とは違って要領もよくて、自分とは違って踊れもする。
作られた歌は全部後輩に流されて、自分が歌うのは後輩の替え歌や自分を卑下するような歌ばかり。
冗談じゃない。
すべて、すべてがんばって積み上げてきたものが一瞬の内になくなった。
そんな自分がもう、嫌だった。
どうすればいいかわかっていてもできない自分が嫌だった。

「俺は歌手って言われてもあんまりピンとこないんですけど、やっぱり難しい職業なんでしょうね」
「……そうね、難しいわ。一発で終わらないために各方面とのパイプも作らなきゃいけないし、何より大元の歌声が出ないと使い物にすらならない。ルックスだって世間様には重要で自己管理も大変なんだから。ヴォーカロイドだからって歌ってるだけで幸せだと思われたら嫌になる。そんなのあの子だけよ」

恨み事を言うように憎々しげに、だがため込んでいたものが多かったのかつらつらと言葉が出てくる。
無限に広がっていく苦労話。
艱難辛苦の物語だったがそれを聞いていたバーテンダーは女性へと微笑みかけた。

「まだ、大丈夫ですよ」
「……はぁ?」

もう何度見たか分からない女性のゆがんだ顔。
文句の最中だったのが悪かったのかこの世の全てを憎まんとするような底光りする瞳にさらされつつ口を開く。

「きれいな声です」

いまだ的を射ずといった風に眉をひそめる女性にバーテンである彼は言葉をつなげる。

「酒焼けのしていない、ね」
「……」

女性は片腕を机に預け、グラスを持った腕を立てながらだるそうに背中を丸めて眼を据えてうかがう。

「それにこれだけ話していてもかすれない」

バーテンは先ほど呑んでいたグラスをもう一度手に持ち、薄まったウィスキーを口に運ぶ。
体温で蒸発していくアルコールが喉に火を入れ、体に熱をこもらせる。

「あなたのその強い喉はひとつの才能でしょう。才能は簡単に崩れるようなつくりをしていない、ですが努力をしなければ輝くこともない。融通が利かなくても、ルックスが劣っていてもあなたはひたむきに努力してる。あなたを動かす力がまだあるんです」

まぶしい物を見るように女性は視線をそらし、答えを探してあちこちへと飛んでいく。
目は口ほどにものを言う。
嫌な空気になってしまった。

「……偉そうなことを言ってしまいましたね」

答えに詰まった彼女はどこか小動物を思わせるように落ち着きなく、頬の朱も酔いとは別のものに見える。
交わす言葉はなかったが沈黙とはほど遠い時を過ごしていた。
カラカラカラとさえずるグラス。
もう大きかった氷も面影をなくし、小さくなってグラスと音を奏でる。
依然困惑した面持ちなのはその仕草がただの癖なのだと示すもの。
ウィスキーの水割りを作ってテーブルに置いて勧める。

「……クス…が……と……」
「はい?」

視線をそらしたまま女性は口元をグラスで隠しながら小さな声で何かを言っていた。
聞こえず、不意を突かれてつい聞き返してしまう。
赤い顔をそむけたまま、彼女は照れを隠す様にして同じ言葉を作る。

「さっき、君もルックスが劣っていると言っただろう……」

少し居心地が悪そうな表情を作りつつ言いながらも山吹色の瞳はその色に準じるように熱を帯び、対面しているバーテンを窺うように向けられる。
だが、バーテンはその視線に移ろうことなく洗ったグラスを拭きながら口を開く。

「ひとつ、いいでしょうか」

唐突に会話を切ったバーテンにいぶかしんだ目を向けつつも文句を挟もうとはしない彼女。
それを見ると、磨いたグラスふたつに黄金色の液体を注いで氷を入れる。
二人の間のテーブルにそのひとつを置くと、訳もわからないままに手を伸ばす彼女がいる。

「なぜこの店にいるかの理由、もうひとつわかりました」

グラスを取ろうと手を伸ばすと、生じる段差から必然的に視線はその奥、バーテンの瞳と交錯する。
視線が絡み合うと互いの心が通じ、思う言葉も漠然と伝わる。
なぜこの店にこだわって働いているのか、その理由。
熱を込めた体が言葉で暴走しないように、それでいて自信を持って微笑む。

「あなたのような美しい人に出会えることがあるから、ですよ」
「き、君はっ、君は……っ!」

正面から臆面もなく、まっすぐに讃えられた言葉に彼女はどうにか意味をもった言葉で返そうとするが、はじめの音ばかりがこぼれる。

「君は実に、馬鹿だな……」

真っ赤な頬の上で目を潤ませながら信じられないものを見たように眉を寄せ、逃げたいくらいのはずなのに気丈に振舞っていたツケから絡ませていた視線を外せない。
グラスを両手で持っていって小動物のように小さくなると口をうにゃうにゃとごまかしていた。
不安そうな顔からうれしさににやけそうな顔に変わり始め、それを見せるには少しひねくれすぎていたことを思い出すとそうそう笑ってはいられない。
しかし、どうしようもなくバカみたいにまっすぐな言葉がにやけさせるせいで、こらえ切れる訳がなかった。
ここは悪魔が涙を飲み干す場所、「Devil Tear」



と、名前を出さずにがんばってみました
借りてきた元のところに一応了解は取ってあるので無問題
あ、インスピレーションうけた画像の人には許可いただいてないので探して見つけたと言いましょうw
とりあえずヴォーカロイドSSってことでw
たぶん改めてみて修正入れたくなったらいれるw
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