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急性ロストロギア中毒 01話

こんばんは!
風切です

最近ちょっとSSのっけてなくてここは何のブログだっただろうか、と
思われなくもないんじゃないかと思い

「急性ロストロギア中毒」! を始めます
ちなみにこのタイトルに覚えがある人はほんと僕と握手しようw

第一作、というか初めて作った本なんですね
(元の名前は「ロストロギア中毒」だったんですがちょっと手直ししながらうpしようと思ったので)
コピー本でしたけど(;==)

いろんな方(主に弐師さん)に迷惑をかけつつ作ったのもいい思い出ですorz

懐かしいなぁ……(´=o=)トホイメ

とと、懐かしんでないでさっさと行きましょうかw


~はじまり~

ここは機動六課の一室。
部屋の中はすべてが備え付けのもので生活感が薄いが、一般隊員の部屋とは違って多くのオプションがついている。
クローゼット、キッチン、レンジ、小型冷蔵庫、シャワー、それにパネルウィンドウが使用できるデスク。
多くが寝床とデスク、クローゼットだけの部屋であることと比較すると破格と言えよう。
これらの備えがついているのはある程度、上の役職のものにしか与えられない。
ライトニング分隊副隊長、シグナムの部屋なのだ。
この部屋はおおよそ訓練や見回りで忙しいシグナム、ただひとりだけが行き来する部屋だった。
しかし今は違う。
シグナムに加えてもうひとり。

「お、おい……?」

もうひとりは部屋の真ん中でうろたえているシグナムの視線の先。
部屋の端っこで怯えるように体を小さくして警戒を解かない少女。
スターズ分隊隊長、高町なのは。
今、彼女の着ている隊服にはいつもの赤のタイがない。
それどころかボタンも全て外されていて、かろうじて服を寄せて肌を隠しているところだ。
精一杯にらみつける大きな瞳には輝くものもうかがえる。
驚いたシグナムは微動だにできず、黙って警戒の視線を受け続けるしかなかった。
それもそのはず、シグナムがなのはを抱えてきて部屋に入った途端にこうなったのだから。
なのはの意思を無視して無理やり連れてきたというなら話は変わるが、助けるために連れてきたのならおびえられる理由はないだろう。
ため息をひとつ吐いて意を決したシグナムがなのはへと一歩踏み出した。
身をすくめられて足を止めたが、代わりに手を差し出した。

「その、なんだ、ひとまずシャワーでも浴びろ。手伝ってやるから」

なのはは眼前に出された手をにらんだままでどうこうしようという意思が見られない。
よほどシグナムに連れ出される前のことがショックだったのだろう。
無理もない。
シグナムの主、機動六課の部隊長こと八神はやてに襲われていたのだから。


―――――――


それは回収してきたロストロギアについての研究報告書をシグナムがはやてに届けに行ったときだった。
部隊長室の扉を開けると西日が差し込む広い部屋の中に組み伏せた形で人影がふたつ。
逆光の中、目を凝らすと上になっているのがはやてであることがわかる。
そして服をはだけさせられていたのは驚くことに高町なのは。
入ってすぐ、あまりにおかしな光景にシグナムは立ち尽くした。
主である八神はやてが強い人物であることは知っている。
だが相手は空戦のエースオブエース、高町なのは。
その強さはシグナムから見ても相当のものである。
少なくとも戦技教官であるなのはが単体での戦闘面で劣るはやてに簡単に肌を許すとは思えない。
だが実際には襲われている。
納得がいかなくても信じるほかない。
足を前に出したシグナムの目になのはが映る。
絡み合ったなのはとはやての手、はだけられた隊服の隙間から扇情的に見える肌、今にも泣き出しそうな表情。
このとき、なのはの目から助けてほしいと訴えている視線をたしかに感じたのだ。
シグナムは歩を進めると「主」と声をかけて部隊長用のイスに座らせてなのはを奪いだした。
世界でなのはを助けられるものは自分以外にいないという使命感に胸を高鳴らせて。
お姫様抱っこで持ち上げられたなのはもシグナムのブラウスの胸元を必死に掴んでいたはずなのに、部屋に入った途端。
服を押さえながら部屋の端まで走ると警戒心をむき出しにして丸くなった。
シグナムをにらみつけるというオマケつきで。


―――――――


そして今に至るというわけだ。
手から顔へとにらむ対象を替えたなのはに付き合っていたシグナムも、さすがに手が進まないことにやれやれと頭を押さえる。
これが戦闘ならば強気にも攻められるシグナムだが、人間づきあいというものではそこまで積極的に行くことができないことを自分で分かっている。
三十六計、というわけではないにしても長期戦になることを予期したシグナムは踵を返すとそのまま部屋を出て行った。
部屋の中には取り残されたなのはひとり。
なのはは最初こそ安心したようで顔を膝にうずめていたが、ある程度の時間がたってもシグナムが戻ってこないことに気づくと手と膝をついておっかなびっくり扉の様子を見始めた。
ドアの前、と言わないまでもなのはがそれなりに近寄ると狙ったかのように扉が開く。
もちろん立っていたのはシグナム。
おどろいたなのはは勢いよく立ち上がって後ずさる。

「あっ、やっ……!」

だがすぐ後ろにあったベッドに足をとられると二度三度体勢を立て直そうと踏ん張ってそのままベッドの上に倒れこんだ。

「大丈夫か?」

シグナムが部屋に入ると掛け布団をずらしながらも壁に身を寄せるなのは。
そんなに避けてくれるなと思う気持ちとこんなにはかなげな少女が"あの"高町なのはかと思うとシグナムの顔に苦笑いが浮かんだ。
なのはにシグナムの表情の意図が伝わったのか赤くなって眉をひそめる。
しばしベッドで恥ずかしそうに視線を泳がせていたなのはだったが、シグナムの両手に持たれているカップに気づくと興味を持ったようで恥ずかしそうに目が固定された。
シグナムは両手に持ったカップのひとつをなのはに差し出す。

「ホットミルクだが」

差し出されたカップには魚がデフォルメされたマーク。
カップについたそのマークを見ているとシグナムがほら、と受け取ることを促す。
さっきのことからもしかしたらと考えたシグナムだったがそうでもなかった。
なのはは遠慮がちに両手でカップを受け取ると熱さを確かめるようにおそるおそる口をつけた。
若干和らいだなのはの顔を見ると、ようやくシグナムも自分の分を飲み始めた。
先ほどのは決してあきらめて出て行ったのではなく、皮肉にもすさんだ気持ちのときには温かいものがいいというはやての教えを思い出しての策だったのだ。
ちなみにシグナムの持っているカップにはミッドチルダで有名な犬のキャラが座ってカップを傾けているところが描かれている。

「あの……」

あらかた飲み終わって残りをあおっていたシグナムがコップの底からなのはの顔へと視線を移す。
暖を取るように手で包んだカップの中を覗き込みながらちらちらと目配せしているなのは。
まるで小動物のようだ。
そんなことをシグナムが心に浮かべるとばっちり目が合った。

「ごめんなさい」

目をそらしながら発した言葉だったが、ちゃんとシグナムの耳には届いている。
だがそれがどれを指しているのか、そこにはまだ不安が残った。
シグナムの返す言葉はまだ見つからない。
とりあえず唇を濡らすためにぬるくなったミルクにまた口をつけて間を置く。

「シグナムさんがこんなにしてくれるのに、私すごくいやな顔してて……」
「気にするな」

自分で気分を沈ませていくなのはにシグナムが眉をひそめて笑う。
さすがにああいう場面に立ち会ったとなれば何か起きたのであろうことは想像に易い。
大体のことに予想がついているのだから人間不信になっていても追いうちのように責めずに笑って許すこと、それが大事だ。
シグナムが笑ったのを見てそこまで悟ったなのはがようやく頬を緩ませてくれた。

「おかわりはいるか?」

あれやこれやと手を尽くしたかいがあった。
うれしくなったシグナムはそれをあまり表情に出さないように注意しながら口を動かす。

「あ、まだあるので、大丈夫です」

即答だった。

「そうか……」

はにかんだ顔が出来るということはだいぶ緊張が解けたということなのだが、どうにも今度はシグナムが空回りを始めたようだ。
降りかかる沈黙がいやに重い。
怯えられていたときは沈黙が当然としてあったのだ。
まだシグナムの方に考える余裕があってよかったかもしれない。
それにこうしてなのはとふたりになるような状況は多くない。
だからシグナムがなのはの扱いに困っているわけでもある。

「……ところで、どこに行ってたんですか?」

シグナムにかまわずミルクをすするなのはが首を傾げて問いかける。
顔を赤くして視線をそらすと、なのはのスミレ色の無邪気な目が一方的に捉えて離さない。
こうなることはフェイトとのやり取りを見て学んでいたが、実際に自分がやられるとどうしていいかわからなくなって目を泳がせるばかりだ。
戦闘なら互角をいくシグナムだが、会話というフィールドでは最初から押されっぱなしである。

「ちょうど牛乳を切らしていてな。隣に借りてきたんだ」

ついでに温めてもらった、と付けるシグナムは恥ずかしそう。
おそらくなのはがいることに浮き足立っていると悟られるのが嫌なのだ。
実はいつも牛乳は冷蔵庫の中に準備されてあるのだが、自身を落ち着けるためにわざわざ隣に行ったということが自身の未熟を晒すようでいて気まずい。
結局、最後の足掻きに嘘をついた。

「カップは?」

追求してこないところをみると一矢報いることが出来たようだ。
すんなりと次の質問に移る。
どうやらカップも借りてきたように思われたようだが、それは違う。
なのはの思い違いに自然とシグナムの口元が緩む。

「どちらとも私のものだが?」

力強い宣言に感慨深そうにカップを眺めると、くすくすと笑い始めた。
いきなりのことにシグナムは面食らってしまう。
あまりの変わりようではないか、泣きそうでしおらしかったのに警戒されたかと思えばくすくすと笑い始める。
シグナムの精神もそろそろ混乱し始める頃だ。

「シグナムさん、意外とかわいいんですね」

今までなのはからこんな風に言われたことはなかった。
いや、むしろ強い、かっこいいと言われることばかりでかわいいといわれたこと自体が数えるほどもなかったように思う。
それになのはとふたりのときにこんなにやわらかい笑顔を向けてくれるほど和やかな雰囲気になったのも珍しい。

「そ、それは主がだな……」

赤い顔をごまかしながら話していたが、なのはの顔がはっとしたことでうろたえた拍子に失言をしたのだと気づいたようだ。
シグナムがひとこと謝り、バツが悪そうに頭をたらす。

「あの、大丈夫ですから、謝らないで下さい……」

表情だけを微笑ませても、声のすぼみ方やカップを包みこむ手の強さなどで気持ちが落ち込んでいるのがわかる。
お互いの気持ちを探りあう静かな時間が流れる。

「……あ。シャワー、浴びるか?」

沈黙を割ったのはシグナム。
回想しているうちに思い出したのだろう。
布団で手遊びをしていたなのはが顔を上げると申し訳なさそうにして伺いをたてる。
まるで拾われた猫がどうしていいか困ってしまったような目だ。
シグナムが微笑みを答えとして返すと、少しためらってなのははありがとうという感謝の言葉をシグナムに送る。
だがあることに気づくと青ざめ、赤面し、困ったようにうなる。

「でも、あの、その……」
「ああ、手が足りんか。手伝おう」

言いよどむなのはに同じくシミュレーションをしてみたシグナムが手伝いを申し出る。
さっぱりとした言い分になのはの頭には反論の言葉も思いつかない。

「うぅ、すみません……」

謝るなのはだが、たしかにこの姿になってシャワーを浴びるのは初めてになるだろう。
というか前例がないはずだ、ロストロギアをつけたままでシャワーを浴びることなんて。

「簡単に水が入りそうだからな、そのネコのミミは」

シグナムが視線をなのはの頭の上にずらすと、顔を赤くして敷いていた掛け布団にくるまった。
ただ頭隠して尻隠さず、この場合はしっぽ隠さずとなっている光景がやけにかわいくてシグナムはまたも動くことができなかった。
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