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い~つつ~め~

どもです、風切です

なのトラの新刊の委託が始まってました!
告知してなくてごめんなさいm(_ _)m
ここで改めて告知です。

なのはトライアングラー3新刊
はやヴィヴィ交換誌
「王たちの戯れ」
新書サイズ 126p
お値段は、リンクを参照です。とらのあなさんへとぶよ
限界ギリギリ、R-18までいかない、某とらぶってるバリにギリギリを目指しました!
みなさんよろしくおねがいします!


さて、日記に戻りますよ~
厳密に言うと、5つめってわけじゃないんですけどね、ネタ的なのは毎日作ってはいるんですけど、仕上げるのがね、うん。

てわけで、今日もなんとまあまどかマギカよりさやかとほむらのSS「ふたつの氷」
どうぞ~


休み時間、退屈な授業から解放された生徒たちが廊下へと出向く時間。

「ねえ、転校生」
「なに?」

ショートカットの元気そうな少女が転校生のほむらを呼びとめていた。
機嫌の悪そうな声で呼びとめたのは、彼女のことを快く思っていない証拠。加えて言うなら名前で呼ばずに転校生などと呼んでいることもその表れだ。
それがうすうすわかるだけにほむらの返す言葉もまた無愛想になる。
しかし、そうすると話しかけた少女、さやかの神経を逆なですることになるという負の連鎖。
悪い方へとばかり回るスパイラル。

「なんでまどかのこといっつも見てるわけ?」

つっけんどんな言い方はその負の連鎖から生まれた彼女本来では言わないだろう言葉。
普段の彼女は元気すぎるほどに元気で、能天気で清々しい。人にケンカを売るようなことはしない。
その言葉に彼女は驚く。

「あなた、なんで……」

気づかれていないと思っていた彼女は驚く。
それはもう、思わず一歩後ずさりしてしまうくらいに。

「なんで、って……そりゃあんたを見てればわかるわよ」
「そんなにわかりやすいかしら……」

呆れたように言ってみるが、それは誰から見てもわかりやすく、論じる余地がないほどに、圧倒的に、クラスほぼ全員からも勘付かれてしまうくらいの、そして休み時間には「またほむらちゃん見てたねー」などと揶揄されてしまうような完全無欠の底なしのわかりやすさなのだ。
それを本人はわかってないという。
今日は何回ほむらがまどかのことを見ていた、なんて回数を付ける暇人までいるのに。
これは具体的に事例を挙げていって本人にどれだけわかってもらうかとしたほうがいいだろう。

「世間一般、クラスの人よりはずいぶんとね。黒板を追ってるかと思ったらすぐに後ろむくし、移動教室だとたいてい後ろか前にいてつかず離れずって感じだし、まあ授業中はいいのよ。別にまどか見てるだけだってわかるから。でも、お昼とかはまどかのとこにはあたしも仁美もいるの。だからちょっと、見られてるこっちも恥ずかしいって言うか……」

っと、途中から気持ちよくなってしゃべりすぎたかもしれない。
まったく相手を気にせずに話していた。
今、話した内容は全体の半分もなかったけど。

「あらら、赤くなっちゃって」

どうやら彼女もわかってくれたらしい。
つけていたことをしられたことか、それとも意識してなかったものを気づかされてしまったのか。後者なら厄介なことになりそう。

「べ、別に赤くなんてなってないわ」

強がりだ。
やっぱりわかりやすい。

「ふ~ん、あたしにはそうは見えないんだけど~」

少し、おもしろくなってきている自分がいる。
最初はおもしろいどころかいやだなーって、憂鬱だったのに。
さやかはそう考えていたが、とりあえず。そんなことはどうでもよく、髪の先をいじったり、顎に手を置いてみたり、組んでみたりと、目先の挙動不審にさえなっている彼女に気を向ける。

「そ、それならあなたの目がおかしいのね。きっとそうだわ」

ようやく絞り出した言葉がそれだったようで、苦し紛れついでかふわりと外へ長い髪を流して平静を装っている。
ここまで感情表現がわかりやすい子だと、さやかは思っていなかっただけにほむらの一挙一動がおかしく思えてくる。完全に予想外だ。むしろ癖になりそうでまずい、とさえ思える。

「まあまあ照れなくてもいいって、まどかがかわいいのはみんな知ってることだし」
「え、みんな……?」
「そそ、みんな」

それでもイジりたくなってしまうのは、やっぱり楽しいことの方がさやか自身が好きだからだろうか。
からかえばからかうだけ、このほむらという転校生のボロがどんどん出てくる。
もちろん悪いことを探しているような後ろ暗い気持ちなんかじゃない。むしろ彼女の魅力が井戸みたいにどんどん出てきているから抑えるのがもったいないと思ってしまうだけ。

「なんかね、ちょっとおもしろいこと、しはじめててさぁ」

だから、ちょっと罠を投げる。
犬とボールで遊んでいるときにそれを遠くに投げてやるようなイメージをしてもらうと簡単かと思う。
もし想像しづらいなら犬ではなく、猫。
ねこじゃらしで遊んでいて、追いかけてくるのがわかっていて地面でくねくねさせていたと思わせて、思い切り上に引き上げる、そんなイメージの罠。
飛びついてしまいたくなることがわかっている出来レース的な罠。

「聞きたい?」
「……」

笑いがこらえなくて意地悪そうにニヤニヤしてしまう。
それがさやかは自分でもわかっているのだが、もはやまあいいか、という具合。ずいぶんと楽しんでいるようだ。

「聞きたくないなら別にいいんだけどね」

そう言って言いたいことは言ったというようにきびすを返す。

「き、聞くわ。聞かせてちょうだい」

かかった。
内心ほんのちょっと、そのまま答えてくれないものと思っていただけにこれはうれしい。
つい、満足そうにふふんと鼻を鳴らしてしまうというものだ。

「その正直さに免じて教えてあげるわ。実はね……」

口元を片手で隠した動作に合わせてほむらが耳を寄せる。
しかし、ここでまた何か思いついたさやか。
正直、このタイミング、この状況と言えば、アレしかないだろう。
ふーっと、ほむらの耳にさやかの吐息がかかり、ぞわりと背中に冷たいものが走った瞬間に膝から力が逃げる。

「ひぁう……っっ、な、あ、あなた、何をするの!」

情けない声を挙げて廊下にへたり込んだほむら。
耳に手を当てながら、目には薄く眼の端に湿っぽさをにじませている。
正直、ここまで弱いものだとは思ってもいなかったが、いい弱点を見つけたものだ。さやかのいたずら心に本格的に火がついた。

「何って、ただちょっと耳にふーってしただけじゃないの」
「ちょっとってあなた、そんなにふざけてないで早く情報を教えてよ」

どこか、角も取れたような話し方になってきたように思う。
実にいい傾向だ。
それもこれもすべてこのさやかちゃんが発見したことなのだ、と、心の中ではフィーバー中な彼女。

「ん、わかったわかった」

そうは言いながら、それが空返事であることはおわかりだろう。
口に片手を当てると、今度は少し警戒したのか、ほむらも耳を傾けるが、その距離は遠い。

「だからぁ、…が……ぇ……って……」

しかし、そんなことでへこたれる我らがさやかちゃんではない!
と、心の実況。

「聞こえないから、もうちょっと大きな声で……」
「ふーっ」
「ひゃぅ……ちょっ、ちょっと、あなた」

近づいてきたところを見逃さず、的確に。

「ふーっ」
「んぅっ……い、いい加減にしなさいって……」

へたりこんでいやいやをするように首を振るほむらとぶつからないように注意しながらも抱きついて耳に息を吹きかけようとするさやか。
学校の廊下だというのに、それはもうおおはしゃぎ。
そんな距離感もあってか、いつの間にか、ふたりとも笑顔になっていた。

「あー、もう、転校生かわいすぎでしょあんた~」
「え……?」

壁際に追いつめたほむらの肩に寄りかかるさやか。
突然のことに驚いたようだが、あれだけ騒いだら疲れて何も言えない。
それに頭は重いし、重要な器官。振り回すものではない。

「これからは、そうだなぁ……ほむほむってことで」

微妙な沈黙が流れる。

「なに、それ……?」
「なにって、あだ名じゃん。うれしくない?」

それを少し聞いて、さやかの顔のある方とは違う方へと視線をやるほむら。

「別に頼んでないわ」
「そんなにつんけんするなよー。もう友達じゃん、あたしたち」

ほむらの肩から顔をあげて笑いかける。
それだけで、十分だった。

「そう、なのかしら……」

それでも、少し、信じられない。
そう言いたそうに哀しげにほむらの視線は落ちる。

「そうだって! さやかちゃんが言うんだからまちがいないよっ」
「……強引……」
「ん、なんか言った?」

まるで押し売りの宣伝文句だ。
そうほむらは思ったが、一言になって表れると、聞こえなかったらしい。
何も疑わないような笑顔で返事を待っている。

「別に。あなたが友達だというなら、その、わたしも友達ということでかまわないわ……」
「そっか、じゃああたしたち、ともだち! よろしくぅ!」
「え、えぇ……」

生ぬるい言葉と思うものの、ともだちという言葉はほむらの中にある氷を少しだけ、でもたしかにとかしてくれたような気がした。
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