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新刊が、出ます……!

夏コミ、C82

1日目に、八屋さんのところで新刊が出るんです!

パ-59aです。

はい、よろしくお願いします!

で、はい。
どうしてまたもや八屋さんにお世話になっちゃってるのと言う方もいるかもです、が。

もはや周知の事実でもあるまどかマギカの2冊目がでたんです、ええ。

その表紙が!

ででん!

mahoushyouzyonowasuretanegaige-hyoushi



タイトル:魔法少女の忘れた願い[下]
サイズ :文庫
値段  :800円
           健全

と言う具合に頒布する予定です。


つづきからサンプルですー
家に帰っても、気分が晴れることはなかった。
いや、正しくは気分が晴れてもすぐ曇る、だ。
魔法少女になったあとに恭介の腕がちゃんと治ったことも確認した。
だけど、少し顔が出しづらくなった。
自分がいくら奇跡を起こしたんだとしたって、もうあたしの体は普通とは違うのだから。
けど、これでよかった。
ようやくマミさんやほむらと同じところに立てたんだから。
本心からこれでよかったと思ってる。でも、あたしの頭がこんがらがったせいでうまく言えなくて、あんまりよくない状況になってしまった。
それに一番の問題は同じ魔法少女だってのが信じられない粗雑な杏子。
もっとさ、魔法少女ってかっこいいものがやってるものだと思ったわけですよ。私は。
しっかりしてて、もっといろんなことをきっちりばっちりできる、とかさ。
改めて杏子のやつは――と考えるだけでこめかみがひくついてくる気がして嫌になる。
ううん、もういい。
杏子のことは考えない。絶対考えないようにする!
そもそも杏子のことを考えている暇なんてない。
目の前のグリーフシードの方が先決。
だって、使い方わかんないし……。
マミさんは魔獣から出てきたこれをいったいどうしていたのやら。
グリーフシードを握るんだったか投げるんだったか斬ってみるんだったか……うーん、さっぱりおぼえてない。
こんなことになるんだったらマミさんの戦いを横で見ていたあの時にちゃんと使い方を覚えておくんだった。あの時のあたしのバカ……。
いつもマミさんがかっこよく魔獣を倒すところしか見てなかったもんなぁ……。

「当然と言えば当然、なんだよね……」

自分のベッドに背中から倒れこむ。
はじめて出逢ったときも、それから何度となく会ったときも全部、マミさんがかっこよく魔獣を倒してた。そこに憧れたんだもん。
マミさんが銃を出したその時にはもう相手を倒したようなモノ。
一発命中したのなら、追加で銃の雨あられ。
たまに外してみたのなら、リボンで相手をがんじがらめ。
特大サイズの銃なんて出たら、ティロ・フィナーレで敵を一掃!
完全無欠の魔法少女 巴マミ!
いつもスマートに魔獣を倒して、紅茶なんかも淹れてくれて、ほんと、あたしにとってマミさんはまるで頼れるお姉さんだった。
けど、そんなマミさんも魔獣にやられたんだよね……。
あたしは現場にいなかったけど、そのときほむらが魔法少女になったんだよね……。
マミさんにごめんなさい、だなぁ。
あたしたちが魔法少女になるのとかも反対してたし、なんて謝ればいいんだろう。

「はぁ……」

それにしてもあたし、いつも肝心な時にいないなぁ。
ほむらが襲われたときだって、マミさんがやられたときだって、二人がピンチになってたって、あたしはそばにいなかった。
最初のは初めてみた魔獣にビビっちゃって動けなかったわけだけど、今回は、かえって雰囲気悪くしちゃったようなもんだし、何してんだろ……。
そういえばあいつ、なにしにきたんだろ。
そう、杏子。
きょーこ……?
そっか、あのとき杏子にグリーフシードのこと教えてもらえば……ってなに考えてるのあたし!
あいつのことは考えないって決めたじゃない。
あー、もうわけわかんなくなってきた。

「とりあえずなんとかしないと、だよね……」

ベッドから起き上がって机の上に置いてあるグリーフシードを眺める。
宝の持ち腐れとはこのことかもしれない。
お宝とにらめっこを続けているとコンコンコン、とカーテンの後ろから音が鳴った。

「……」

ここは二階だ。
まるでノックのように鳴らされた窓に人がいようもない。
ベランダがあるでもなし、誰かが登ってくるなんておかしなことがない限り……。
嫌な予感がした。

「キュゥべえ……?」

あの不思議生命体ならこんなところに来たとしてもおかしいことはない。
だって魔法少女なんて非常識極まりない存在を生み出すことができるんだから、宙に浮くくらいわけがないだろう。
話しかけてみたけれど、返事はない。
早く開けろという合図なのか、それとも全く別の誰かか、それとも、泥棒か……。
そう考えると背筋に寒気が走った。
いくら魔法少女とはいえ、ド新人魔法少女でしかないか弱い乙女のあたしが泥棒なんて相手にできるわけがない。
だって相手は人で、しかも武器を持ってるかもしれない。
人のものを盗もうなんていう最低最悪なやつで、ひょっとしたら姿を見たあたしを誘拐したりとか……。
そのあと、あんなことやこんなことをされて、まるでテレビの中みたいなことに……。
そ、そんなのダメよ。
思考を巡らせているとコンコンコン、コンコンコンと再び音がする。
今度は焦れたように窓を叩く間隔が短い。

「もう、いったいなんなのよぉ……」

とりあえず唯一の武器であるソウルジェムを胸に抱いて泣きそうになりながらおっかなびっくり手を伸ばす。
絶対、カーテンめくるまで音させないでよ、ほんとびっくりするんだから……。
カーテンの裾に手をかけ、呼吸を止めると、一気にカーテンをめくった。
すると、そこには赤い人影がっ!

「きゃあぁぁああああぁぁあぁぁぁ!」
「お、おい、さやか、あたしだ。あ・た・し!」

うわわわわ、なんか泥棒って言うか幽霊って言うか、なんかそんな奴があたしの名前呼んでる。なになに、この土地に元から住んでた自縛霊? それとも最近自殺でもあってとりついた? なんにしてもだめよ、あんなのと顔合わせるとかもうダメよ!
へ、へへへ、変身しなきゃ!
って、今見られてるから変身とかしたらあたしの正体がばれちゃうし、ああもう、カーテン開ける前に変身しておけばよかった。
相手がぺたぺたと窓を触っているが、気にかけている場合じゃない。
なにせ、窓の向こうの人物は泥棒……なん、だか……ら?

「え、あんた、どろぼう……?」
「じゃねーっつーの。人を勝手に不法侵入者みたいに言うな」
「あ、そうだね……っていうか丸めこまれそうになったけど、あんた、今やってることはれっきとした不法侵入でしょうが!」
「あぁ? ちゃんとキュゥべえにうちの場所を聞いてきたんだから不法侵入じゃねえ」
「いやいや、キュゥべえはあたしの保護者でもこの家に住んでるわけでもないから! あんたバッチリ不法侵入してるから!」
「おいおい、マジかよ。とりあえず……っと、食うかい?」

窓のふちからぶらさがってるくせに、あたしに向かってお菓子を差し出してくるサマはまさしく杏子だった。
一体こいつは動物園のナマケモノみたいな体勢で何をしに来てるんだろう。
なんか、パニック起こして損した気分。

「……ちょっと待ってなさい、いま開けるから」

カラカラ、と窓を開けると「わるいねー」なんて悪びれる様子もなく入ってこようとしてきた。

「ストップ。あんた土足とかやめてよ? 汚れたところ掃除するのあたしなんだから。あ、ちょっと待ってて、今アンタの靴置くために古い新聞持ってくるから」
「おい、あたしはずっとこのまんまかよ」
「すぐ戻ってくるわよ」

杏子が窓の枠でしゃがみこむ。そのあとすぐ後ろを振り返って新聞紙を取りに行こうとすると階段から足音が聞こえてきた。

「さやか、大きい声出してどうしたの。ゴキブリでも出た?」
「うわ、やばっ。ママだ」

こんな状況見られたら怒られるかもしれない。
うちのママはおおらかだけど妙なところに厳しいから、最悪の場合あたしの遊び目的の外出が許されなくなるかも……。
いや、それは困る。
早く何とかしないと!
考えているうちに着々と音が大きくなっていたことに気づいた。
トントン……
うちの階段は十三段の折り返し式、もう半分もない。
トントン……

「と、とりあえずアンタは早く隠れて」
「お、おう……」
「ちょっと、入んないでってば」
「はぁ? 入んなきゃ隠れらんないだろ」
「いーから外にいてよ!」
「わっ、バカ、押すなって」
「いい、閉めるよ?」
「ちょっ、待っ……」

返事も待たずに窓を閉めてカーテンを引く。
変な音も聞こえないし、たぶん無事だろう。
気が抜ける前にドアノブが回された。

「さやか、返事くらいしなさい」
「あ、うん。ごめんなさい。別に大丈夫だから」
「そうなの、なんかずいぶんうるさいみたいだったから誰か来てるのかと思ったわ」

これを突破するにはどうすれば……。
今、窓の外にいる杏子と話してました、なんて言えないよ。

「あー、電話よ。で・ん・わ! 長電話とかしてるとたまに声が大きくなっちゃうときとかあるでしょ。そういうのだよ」

よしっ、ナイスあたし!
電話ならたまに大声出しちゃったりするし、どうにか乗り切れた。

「それじゃさっきの悲鳴はなに?」
「えっ、あたし悲鳴なんてあげてたっけ?」
「相当うるさかったわよ」

なんでそんなことおぼえてんのよ、うちのママはー。
まだなんか考えなくちゃ、えっと、電話じゃなくてテレビ――はリビングにしかないし、それならラジオ。いや、そんなの家で聞けるのカーステレオくらいだし……。

「あーっと、それはえっと、あれだよあれ。その、虫がいたの」
「やっぱり何かいたんじゃないの。ケータイは机の上だし、電話だなんておかしいと思ったわ」

あー、やっぱりばれてたんですね……ゴメンナサイ。
このまま立ち去ってくれたらありがたいんですけど……。

「それにしてもどうして嘘なんてついたの?」
「え……?」
「虫なんてあなた別に怖がってなかったじゃない」

おぉっと……?
これは何か探られてるような感じがする。
早くしないと窓にぶら下がってる杏子の腕だって限界が来るはず。
がんばってごまかさないと。

「なにか隠してることでもあるの?」
「べ、別にそんなことあるわけないよ。あたしはいっ、いつだってオープンだよ? 隠し事なんてすすす、するわけないじゃん」

あ~っ、もうヤバい。
かんっぜんにあたしテンパってる。
ヤバいヤバい。
こんなこと言ってるうちに杏子が落ちちゃうかもしれないし、ママが勘付くかもしれないし、ここ二階だから落ちたりしたら杏子がどっか骨折とかするかもしれないし、そうなったらあたし、杏子を傷つけた犯人って言うか、そんなことになったら絶対ママたちにだって迷惑かけちゃうし――

「あ――――っ、もう早くしろって!」

窓の開く音とカーテンがどけられる大きな音。
部屋の中のあたしたちは呆然とするほかなかった。
信じられないものを見る気持ちでじわじわと振り返る。
これは、詰んだ……。
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