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新年親戚回りマテリアル その2

を、今日はお届したいなって。

考えたのでした……

でした……

したぁ……

すやぁ……


 
「――ふむふむ、そういうことやったら大歓迎や」

ぱあっと笑顔を咲かせるこちら、八神家の大黒柱、夜天の主、八神はやて。
どうして彼女がここにいるかと言えばそれは逆で、闇の書のマテリアル4人が現在地を八神家に移動させたから。
いたって簡単、単純明快に、何の特殊な術も用いることもなく、自身に備わった2本の足で歩いてきたというだけだ。
まあ、単純と言ってしまえばそれで終わりなのですが、目の前でころころと笑っている彼女の足を気にしてしまうと、それは単純なことであると同時に崇敬されてしまってもおかしくないような行動だと思える。

「お邪魔します」

車いすに乗ってニコニコお出迎えしているはやての横を通りすぎる。
胸に引っ掛かる感覚に眉が下がった。
そんなとき、軽く肩に手を置かれた。

「……こちらから出向いたというのはいささか不服ではあるが、まあ仕方あるまいて」

さもこちらが密かに思っていたといったような雰囲気で語り始めているのだろう。
少々困惑気味に言葉を探して視線を泳がせる。
そうこうしていると八神はやてと視線があった。
はやては両手を元気よく胸の前で合わせる。

「なんよー、王サマってば照れてもうて~」
「あ、あぁっ?! 誰が!」

のんびりとうれしそうだった言葉に、我らが王は食い気味に、かぶせ気味に不満の声を上げる。
マテリアル――つまり、私たち3人――がオリジナルからデータをいただいたという話を思い出した。
だというのにどうしてこの二人は……王の一方的な同族嫌悪と言うものだろうか。

「……あの二人は放っておきましょう」

来たばかりだということを思い出し、仕方なしに家主を放置しつつあいさつに移る。
前に向き直って居住まいを正し、あけましておめでとうございますと頭を下げた。
それに相手もお辞儀と言葉を返してくる。
恒例行事、これにて半分以上が過ぎたことになる。

「いいのか」

ふとシグナムがこちらに聞いてくる。
視線の先はいまだにやんややんやと騒がしいうちの王と夜天の主。

「ええ」

考えるだけ無駄で、止めれば止まるものの再び勃発する不毛な戦争なのである。
それをどうして止めることができるだろうか。
即答をもってその答えとする。

「リインフォース、よろしいですか」
「ん?」

当初の目的を果たすためにある女性を呼ぶ。
腰まで届いた銀細工のような髪、前髪の隙間からのぞく血のように赤い瞳。
これを見れば、彼女の地位に則した冷徹ともいえそうな印象を受けるだろう。
彼女も元は防衛プログラムと密接な関係にあった統制管理機構。
私たちと同じ出生ということ。
同じとは言っても、こちらは完全に生まれるはずのなかった生命。
今のところ歓迎されているあちらとはなにもかもちがう。
いや、思うところによれば復活の後に事件を起こしたという点では同じだったと記憶している。
こんなこと、今考えても仕方がない。
むこうですかさずザフィーラと遊んでいたレヴィを手招き。
レヴィが手招きに気付いてやかましくやってくるところを捕まえ、並ばせる。

「「「あけましておめでとうございます」」」

息を整え、並んでお辞儀をする。
これ自体は普通のことだが、どうして自分だけが言われているのかわかっていないのだろう、引き気味である。

「あ……あけましておめでとう」

後ずさりしなかっただけでも新年の礼は尽くしているといえる気がする。
おそらく……。
落ち着こう、少しでもいいから間をおいて。

「やはりわたしたちはあなた方を親戚とするのがいいのかと思いまして」

まあ、わたしとレヴィはもう一軒ずつ回りたい家がありますが、と付け加える。

「あの子たちの所かい?」

微笑むリインフォースの顔はどこか懐かしいような穏やかさをたたえている。
こうしていると血のように深い紅も、ともし火のようにあたたかく、銀色の髪もゆるゆると光輝いて見えた。

「あの子、ですか……?」
「そうだよ、ユーリ」

ひとりだけ話についてこられない者がいたようだ。
あの事件の間、ほんの少ししか出番がなかった本命ヒロインなのだから仕方がないといえば仕方がない。
ところでいかばかりか、何が引っ掛かっているのか、眉をたびたび上に結ばれる。

「え、えと、それだと……」

恥ずかしがるユーリにみんなが首をかしげる。
きょとん、とみんなでみられるのがむずむずするのか、少し震える。

「リインフォース……おねえちゃん」

て、呼べばいいんですかと小さく続けるユーリ。
一同絶句する中、ただひとりユーリだけがわたわたと弁解を図る。
そんな和やかな雰囲気の中、リインフォースがユーリの両肩をつかむ。

「も、もう一回言ってくれないか……?」
「あ、ぅ……」

目をうるませながら視線を泳がせる。
ちょうど視線が合うが、こちらからの返事としてぐっ、と親指を立てた。
レヴィも同じことをしている。

「り、リインフォースおねえちゃん……」

鈴の鳴るような声を聞いたリインフォースは魂が抜けたような声を出して膝をついた。
そのままユーリにしなだれかかるリインフォース。

「キミは、とてもいい子だ……」

頬ずりを始めるアインス。
抱きつかれて持てあましたユーリをしり目に、はたしてこれはどうしたものかと考えつつ、とりあえず次の家に行こうと考えを立て直した。



次の家へ続く。
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