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二件目、にいきたい

「新年、親戚回りマテリアル」その3ですねー


もう、正月気分なんて抜けちゃいましたけどね……

いや、うん、これもまたいいことですよ、たぶん、ええ。



八神家にて、はかなく散った盟主の名を抱き、彼女たちは次の拠点へと攻め入ろうとしていた。

「あの、みなさんどうして私のことを見てくれないんですか?」

そう、眼前にそびえるは高々とミルフィーユ構造を模した、人が造りし効率を極めんとするが故の密集型居住空間。
首が痛くなるほど高い建造物。
その頂へ届かんとするには、決死の覚悟を持ち、壁に張り付き、くぼみへと手をかけて登ることも必要となることだろう。

「あの、レヴィ。顔が怖いですよ……?」

ここで魔法を使うは無粋。
魔力を持たない人間が、遥か太陽まで届かんとそびえしものを作り出したのだ。
このように我らを威圧する不遜な建物。
挑戦的だと言わざるを得ない。
この王に挑むなど、ついぞ生意気な話ではないか。

「シュテル、ハラオウンさんはこの建物の何階にいらっしゃるんでしたっけ……」

黒衣の者が住まうにはふさわしい、と言うべきなのだろうな。
時空管理局所属の提督、執務官、嘱託魔導士。
この世界に住まう人間の役職にしては異質を誇る役職だ。
事実、やつらは本来この世界には存在しないはずの人間だ。
聞いた話では管理外世界であるこの世界には魔法の干渉などあってはならぬそうだ。

「ディアーチェ……?」

ならばやつら、どうしてこの世界に居座り続けているというのか、世界をあるべき姿に矯正する為の組織が乱しているなど言語道断。
降りかかる火の粉は払う。
気に食わぬものは気にいるよう作りかえる。
歪みを生み始めた組織へは粛清の剣を振りかざさなければならない。
扉を開け、魔窟へと足を進めていく。

「み、みんなひどいです~。わたしはここにいますよぉー!」

さすがに意地悪をしすぎた。
あまりにいないように振舞い過ぎてしまったらしく、横で大きな声を出したユーリがいた。
つかまれた袖から罪悪感がにじんでくる。
まったく、ただの冗談だったというのに大げさなことだ。

「なにをしておる、ついてこなくば置いていくぞ」

顔を少し向けて声をかけると、袖がぎゅむ、と悲鳴をあげた。

「むぅ~っ!!」

ちょっかいをかけられた悔しさか怒りか恥ずかしさから顔を真っ赤にして、言葉にもならない声で不平申し立てを訴えてくる。
それはもう必死さで目から雫がこぼれおちそうなほど。

「すまん、悪かった。だがな、ユーリ――」

少し間を取ってこちらを向くのを待つ。
だがその誘いに乗るのが気に食わないらしい、そっぽをむいてしまった。
仕方ないが、それでもいい

「――手を離さずにいればずっと一緒にいられるであろうよ」

袖を掴まれている方の腕をユーリへと差し出す。
しかし、それもお気に召さないのか袖から手を離そうとしない。

「もう、そんな言葉じゃ騙されませんから」

言うや否やぎゅう、と音がするほど握ってきた。
それに、体ごと、腕が持っていかれていた。
エレベーターに入る直前。
もしかしたらとんでもない新年のあいさつをすることになるのではないか。
彼女の頭の中では不吉な予感がよぎっていた。




エレベーターは上に登ります。
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