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ユニゾン、情報過多により

えー、なんとなく書き直してみましたorz

ラスト辺りがちょっと違うんじゃないかな?

差分として受け取ってもらえれば幸いですm(__)m





では、どうぞ~



はやてはリインとのユニゾンの調整にマリーのもとを訪れていた。
二月に何回かの定期的なものだ。別にユニゾンが出来なくなったわけではない。
案内されたのは訓練室。
お互い、騎士甲冑を纏う。

「しかしわたしとリインの調整も久々やね。がんばっていこか」
「はいですぅ」

訓練室で通信のマリーにユニゾンを促され、息を合わせるふたり。

「リイン」
「はいです」
「ユニゾン」「イン」

見事成功。
髪と瞳の色が変わり、体の内を流れる魔力の流れが速くなったよう。
この段階でユニゾンを失敗することはない。
これからの調整のために気持ちを引き締める。

「よし、ほんなら模擬戦……」
「ああ、今日は模擬戦じゃないですよ」

気合いを入れて戦闘を開始しようとするはやてだったが思わぬ肩透かし。
たしかに控えている人は誰もいなかったが、それでもどこかにいるんではないかと考えていた。
それならだだっ広い訓練室でユニゾンする必要はあるのだろうか。

「ほぁ!? そんならなにするん?」
「えっと、今回はどこまでユニゾンしていられるかということを調べたいと思います」

ユニゾンした状態で的当てをしてシュートコントロールでも見るのだろうか。
それはそれで辛い。
いや、それとも大技を使ってユニゾンの効率と耐久性を見るのかもしれない。
まああれこれ考えても仕方ない。監督の指示を仰ごう。

「ほう、具体的には?」
「特になにもしません」
「は?」

マリーさんは何を言っているのかな?
そんな疑問がはやての頭をめぐる。
もちろんユニゾンしているリインの頭の中でも。

「だから別に特別なことはなにもしません。日常の生活をしていてください」
「……そんなんでええの?」
「はい」

あっさり言うマリーがにくい。
いったいあそこまで足を運んだのはなんだったのか、六課へとはやてはユニゾンしたまま舞い戻る。

「うちだけ制服やないんかぁ。なんやちょいはずいなぁ」

廊下を歩いているとなんとなく独り言が口をつく。
別段何を意識したと言うわけでもないのだが、それが独り言だ。
実際、制服でないものなどなかなかに多いのだが、普段から制服を着ているはやてには少し浮いて感じられるのだろう。

[そうですかぁ?]
[リインは見えんからいいけどなぁ]

精神リンクを通してリインが話しかける。
独り言を言う隊長というのもいるとは思うが、近寄りがたい。
そんな部隊長を目指しているわけではないため、はやても精神リンクを使う。これは念話と同じようなものなので使いやすい。

[でも今日は検査ってことでお休みじゃなかったですか?]

そう。長引くと思って休暇としていたのだ。
それが半日もかからずに日常を過ごしてほしいと言う。
やはり仕事に戻るしかない。

[ふぅ、甘いなリイン]
[なにがですか?]
[わたしが休みだといろんな許可とか申請印とかたまってしまうやろ? フェイトちゃんに任せては来たけどわたしが部隊長や。ちゃんとした書類はわたししかできへんよ]
[あぁ、なるほど]
[せやから、みんなの負担を減らすように出来ることをやらなあかん]

なんだかんだと言いつつ、正直な話、家に帰ってもすることがほとんどないのだ。
だからこうして六課に戻ってきて自分の書斎の前にいる。
その入り口のドアが自動で開く。

「お!?」
「あ!?」
[い!?]
[「い」ってなんやねん]
[なんとなくですぅ]

そこにはフェイト執務官。
それぞれが思い思いの驚きの声を上げた。

「あれ、今日はお休みじゃなかったっけ?」

振り返ったフェイトは目をしばたたかせて驚いているようだ。
手には淹れたてのコーヒーが湯気を昇らせている。

「いや、うちにいてもすることなくてな~」
[さっきはみんなの負担を減らすように出来ることをやらなあかん、て言ってたです]
[余計なことは言わんでええの]

なぜかフェイトには正直なはやて。
書斎の床に足を乗せてリインからの非難を簡単にいなして済ます。
しかし、簡単に正直といったがそうでもないかもしれない。
彼女の本心がどちらにあるかということは彼女自身にしかわからない。

「ユニゾンの調整?」
「ん。ま、そんなとこや」

はやてが騎士甲冑に身を包んだ理由を見透かすように問いかける。
さすが二児のお母さん。
近頃はなんだか色っぽいというか頼りになるようになったというか。
いや、頼りがいは元からあったのだが、安定したというのだろうか。

「あんまり無茶しないでね」
「お、コーヒーありがと♪」
「「…………」」

はやてがコーヒーを受け取って席についた。
フェイトは新しいコーヒーを淹れに動く。
その様子を見ながらコーヒーをひとすすり。

[…なにか話さないんですか?]
[だって話題ないしなぁ……そういえばフェイトちゃん近頃きれいなんよな。肌もきれいやし、なんていうか、体のラインもっ]
[……駄々漏れですぅ]
「「…………」」

コーヒーを机に置いてしなだれるはやて。
書類仕事なんて手につくわけもなく、フェイトがコーヒーを淹れる姿から目が離せなくなっている。

「そうだ、はやて」
「な、なに!?」

カップにコーヒーを注いだフェイトが振り返って問いかける。
ぼーっと見ていたはやては呼ばれていることに気付かずに、言葉につまずきながら体を起こす。
まるで授業中に眠っていた学生のようだ。
その様子に先生は小さく笑う。

[恥ずかしいです]
[うるさいわ]
「ちょっと立ってみてくれない?」
「は?」

よくわからない質問だ。
両ひじをついて従わない意思を見せてみる。

「ほら早く早く」
「な、ちょっ」

後ろに回ったフェイトはキャスター付きの椅子をはやてごと机から引き抜いて、はやての正面になるようにくるくるとイスを回す。
何回かまわすとはやての顔も蒼くなり、おとなしくなったところに脇に手を差し入れて立ち上がらせる。
小さく悲鳴めいた声を上げたのは聞こえなかったようだ。
無理やり立たされたはやては不満なようだ

[ほわ~、軽々ですねぇ]
[…むぅー…]
「やっぱりさ、はやてってちいさいよね」

話しながら迫る手が意識の外からやってくる。
頭の上に降りるとやさしく撫でつける。

「ちょ、いきなりなにを……」
[頭撫でられるのきもちいいです。あったかくてやさしくておちつくです]
[……]

嫌がってみるけど、具体的にはなにもしない。
リインも別にいいみたいだし、と妥協しているのだろうか。
フェイトも実に満足そうだ。

「そ、そないなことされるほどわたしは子供やないんやから。それにわたしだってフェイトちゃんの頭くらい撫でれ……」
「……っん」

はやてがムキになって手を伸ばして背伸びをすると見計らって同時にかがむフェイト。
お互いの柔らかい場所が触れあう。
伸ばした手は縮こまって胸の前に収まっている。

「ふふふ、やっぱりはやてはちっちゃいまんまがいいな」
[あの、リイン今の初めてなんですけどなんだか頭がぼうっとします]

微笑むフェイトにはめられたと気付いたはやては、どうにかこんがらがった頭で言い返そうと言葉を探す。
リインに構っている余裕なんてない。

「っ、ずるいわぁそんな……」
「そんな顔しないで、ね?」
[大丈夫です?]
[う、うん]
[でもなんだか、胸の奥が温かくて、うれしいです]

なぜか泣きそうな声が出てしまう。
フェイトの両手が頬を挟み、まるで子供に言い聞かせるようだ。
リインも伺いながらもうれしさを伝えてくる。

「それじゃ、そろそろわたしはおいとましようかな」
「ぁ……フェイトちゃんっ!」

はやてが来たから、と出ていこうとするフェイトを呼び止めて駆け寄る。
一段降りたフェイトと上にいるはやての頭の高さは同じ。

「なに? はや……」

フェイトが振り替えると振り乱した銀の髪が頬を撫でる。
真っ赤な顔をうつむかせて距離を置く。
フェイトはと言えば指を唇に当てて感触を確かめている。

「お、お返しやからっ!」

照れ隠しなのか大きな声を出して指を突きつけるはやて。
いつの間にか髪の色も瞳の色も元に戻っている。
ユニゾンが解けたのだ。

「やられちゃった♪」

手を伸ばしてはやてを捕まえると一段上って恭しく抱きしめる。
胸元にすっぽり納まったはやては抵抗もほどほどにおとなしくなる。

「ほんと、ずるい……」

はやては顔を埋め、フェイトはそれを包み込む。
互いの温かさは、溶け合うと離れることを忘れたようだった。
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