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朱い日のデュオ

さてさて、ちょっと気合を入れました今回の作。
そんなだったりしてなんだかいつもと感じは違いますね。
描写多い……w

まあ気にせずいきましょうw


ではどうぞ~

陽も落ちかけ、赤い光に包まれて歩いているふたり。スターズ分隊隊長高町なのはにライトニング分隊隊長フェイト・T・ハラオウン。
ふたりとも訓練の帰りで軽い反省会を終えた後だ。
なのはの栗色の髪は夕焼けに赤く染められて艶を持ち、フェイトの長い髪は燃えるような日の光に撫でられ、赤く輝いている。それはまるで熔けた金を流したような、やけどでは済まなそうな妖しさを孕んでいる。
集中が途切れたのか、なのはを心配してのフェイトの忠告も右から左。肝心のなのはの視線の先は歩く度にしっぽのように揺れる長い長いゴールドブロンド。
硬い足音と共に左右に揺れる金糸の髪になのはの本能的な何かがうずいてしまって仕方ない。
心の中でタイミングを計る。
右、左、右、左。
意識の外でそろそろ、そろそろ、と気づかれないように注意しながら左手が伸びる。

「なのは、聞いてる?」
「にゃっ、も、もちろん聞いてるよ」

返事の動揺がわかりやすすぎてごまかしきれていない。
自然とフェイトがいぶかしむように顔を覗き込む。

「ほんと?」
「も、もちろんだって……」

そう答えるなのはの顔にはぎこちない笑顔が張り付いている。

「じゃあ今言ったこと、もう一回言える?」
「え、あっ、うぅ……」

考えること数秒、頭の中からついさっきまでのことを引き出そうとするが浮かんでくるのはふわふわと揺れる金色の髪ばかり。
視線もそれに沿って再びフェイトの腰の辺りへと動く。

「もう、仕方ないなぁ」

なのはの頭を撫でるフェイト。
その顔はなぜかほころんでいる。

「ふぁ、フェイトちゃん?」

髪が入らないよう片目をつむりながらフェイトを見上げる。
どこか子供っぽく見えるなのはにフェイトの撫で方も優しくなる。
その本心を見抜いたかむっとなるなのは。
そしてちょうどよく揺れる金色の髪はもう手の届く距離。

「えいっ」

さらさらのしっぽのような髪がなのはの指をすべる。

「あ、ちょっとなのは?」

不思議とすり抜ける髪というものはすかれる側、すく側の両方の間で気持ちよさがある。
ふたりは軽く頬を染めてしまっていた。

「やっぱりフェイトちゃんの髪、きもちいいね」

絡まずに流れる髪にふにゃりと顔を緩めるなのは。
和やかなその笑顔はついさっきまでの訓練では見せられないなのは本来の顔だ。
その姿に何度助けてもらっただろうか。思い出すだけで心が温かい。
撫でている手を下ろして後頭部にまわすと笑顔ごとなのはを抱きしめた。
フェイトの胸に収まりながら楽しそうに髪をいじるなのはに少し寂しさも覚えるものの、暗くなりかけて涼しい今ならこれだけの暖かさでも心地よい。

「な~のは」
「なぁに、フェイトちゃん?」
「呼んだだけだよ」

見上げるなのはの顔がやけにかわいくて、ちょっとしたいじわるもしたくなってしまう。
それでもなのはとしてはその程度のことは怒ることでもないらしい。むしろいっそう腕の中で子犬のように小さくなる。
きっとしっぽがあったらぱたぱたと騒いでいるんだろう。
そんな姿がかわいくて自然と抱きしめる腕に力がこもる。

「くるしいよ~」

なのはがそう言うのだが、胸に頭を押し付けてきて甘えるようで心なしかくすぐったい。
ちょっとしたいたずら心が芽を出し、フェイトは身長差を活かしてなのはの頭のてっぺんから頬ずりする。

「にゃ~」

うれしげな悲鳴がなのはから上がって顔がほころぶ。
回した手でサイドテールの先をくるくるといじる。

「あれ?」

背中に回していた手に違和感を覚えたフェイト。
それはなのはも気づいたことだった。
ゆっくりと腕を撫でながら体を離すとちょうど手を握る形になる。

「フェイトちゃん? ちょっと手、見せて」
「あ……」

紅く照らされる中でわかりづらいがちいさなちいさな黒い点が深くあるのがわかる。
近づきながらまじまじと見つめるなのはにフェイトは少し苦笑い。

「とげ」
「気にしなくてもいいよ、きっとすぐ無くなるだろうし」

フェイトが遠慮がちにそう言うとなのはの表情が曇る。
眉をひそめて指を立てたなのはがずいずいとフェイトの顔に語りながら指を近づけていく。

「だ~め~だ~よ~、ちゃんと取り除かないと跡が残っちゃうんだから、ね?」
「でも……」

渋るフェイトになのはがその身を離す。
そして胸の前で腕を組み、心配しながら小さく怒るなのは。

「だめなの。だって、フェイトちゃんの手きれいなんだからとげなんてささっててほしくない」

そう言うとフェイトに反論の隙を与えず手をさらってとげが埋まった箇所を口にくわえた。
驚くフェイトは背筋を軽くそらして硬直するが、なのははお構いなしといわんばかりに口の中でとげを探す。

「……ん」

フェイトが固まっている間にうまくとげが取れたようだ。
舌の上に乗ったとげを見せてなのはが微笑んでみせるとようやくフェイトの金縛りは解けたらしい。
その姿がおかしくてフェイトもつられて笑う。
とげを捨てるとフェイトの手を揉んでとげの根が残っていないかチェックも怠らない。

「あ、ありがと……」
「ううん、どういたしまして」

さぁ、と促されるままきびすを返したなのはに引っ張られるフェイトはどこか気恥ずかしくて仕方ない。
さっきまでとは打って変わって立場が逆になっている。
これが悪いというわけではない。むしろ笑ってしまうほどに楽しい一幕。
そんな舞台を踊るにはやはり楽しい顔でいなくては。
ひかれる手をきっちり握り、なのはを巻き込み、ステップを踏みながら回転。勢いがついたら準備はオーケー。

「ふぇ、フェイトちゃんっ、あぶないあぶない~」

足をもつれさせて転びそうになるなのはに手を貸して勢いをそのままに軽々と抱き上げる。
不安そうに腕を回すなのはも顔がほころび、その近くの顔もまた笑顔。
ふたりだけの舞台に咲いた花は朱い光に彩りを添えて揺れ続けるのだった。
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