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ヒミツの抱擁

時空管理局ラジオ100回おめでとうございます~

毎度毎度の捕捉、お疲れさまです、ありがとうございます


というわけで今日はギン姉SSですよ~

追記日曜日10:39)最後のほうを修正~

ではどうぞ~


重い足取りで誰もいない部屋に帰ってきた私、ギンガ・ナカジマが108部隊から転属してきて数日が経つ。
機動六課に来てからというもの、朝夕のハードな訓練に昼は事件の捜査で目まぐるしくて毎日があっという間。
おかげでまだ名前がフォワード部隊となのは隊長くらいしか覚えられてない。

「……ふぅ」

今日してしまったミスを思い出して思わずため息をつく。
そういえば、隊長達が付きっきりで訓練の相手をするなんて滅多なことじゃない。
スバルが強くなってたのもよくわかる。でも、やっぱりあの子はあの子なりにがんばってきたから強くなったん
だよね。なのに隊長には歯が立たないっていうのはどういうことなんだろ……
私たち五人で向かっていくのに攻撃の合間にアドバイスまで織りまぜてくれる余裕まである。
私はフォワード部隊の中でも一番の年長者だから、がんばらないと……
反省混じりに毎日を振り返っていると足の向く方へふらふら。
軽くシャワーを浴びた体からはほんのりと疲れが抜けて薄い眠気を感じる。

「今日も、くたくたぁー……」

ぼすん、とそんなに柔らかくないベッドに体を預けると
、溜まっていた疲れが流れ出ていく気がする。足に溜まった血液が流れるからって聞いたこともあるけ
ど、私はベッドが吸い取ってくれてるんじゃないかなって。いつもそうなんだけど、私をあったかく包み込んでくれる。
そうそう、まだスバルがちっちゃくて泣き虫だったときはよく一緒になってベッドに潜り込んだっけ。
まだ怖がりなところ、直ってないのかな。もしそうだったら今は私じゃなくてティアナと眠ってるのかな?
……なんだかそれはそれで複雑かもしれない

「ん……」

部屋のライトがまぶしくなってきた気がしておでこに腕を乗せる。
まずいな、ティアナとフォーメーションの話し合いしようと思って待ち合わせしてるのにまぶたが重い。
えと、いまのじかんは……18:--……











「……んぅ」

あかるい……
電気、点いてるんだ……
この気だるい感じは…………いけない、寝ちゃってた!

「え……!」

まどろんだ中で目を泳がせて机に置いてある時計を見る。
19:15。

……
………
こ、これは……まずい、よね?

「い、急がないと……!」

おかしな体勢で目をつむってたせいなのか、少し腕と背中が痛い。
慣らしながらベッドから体を起こして立ち上がると、ちょっと足下が定まらない。
でもティアナとの約束の時間過ぎちゃってるし、急がないと……

部屋を出て右に行けばたしか休憩室に着いたはず。
人が出てこないか注意しながら小走りで待ち合わせ場所の休憩室へと急ぐ。

急いでた……んだけど?

「ティアナ?」

休憩室の入り口が見えたところでなのはさんと一緒に歩いていくティアナとスバル。
どうしたんだろう、待たせちゃったから怒っちゃったのかな。いや、それならなのはさんが一緒にいる理由が……まさかまたティアナが何か?
でもそれならもっとぴりぴりした空気があるはずだし…………

「ギンガ」

思考にふけっていると自然と足が進んでいたようで、休憩室の中から扉の前にいる私に名前を投げられた。
はい、と気のない返事を返した先には黒く翻る執務官の制服、腰を越える長さを持った金砂の髪、瞳の中には沈んだはずの夕焼け。

「フェイト、隊長……?」

なんでフェイト隊長がここに?
微笑みと手招きに誘われるまま休憩室の中へ。
正直、私は今、ものすごく混乱している。
だって、ティアナたちがどこかに行ってそれになのはさんが付いていって、いや、どっちだったかな、逆かも。いや、それよりフェイトさんが私に話しかけてくれた。
私を助けてくれてからずっと憧れてた。そのフェイトさんに名前を呼ばれた。

「あの、フェイト隊長、なんでしょうか」

話しかけてしまった。……ちょっと感動。
声上ずってなかったかな。
いや、それより私なんでこんな短いことばにつっかかっちゃって、それに無愛想だし。
あぁ~、もぉ!

「フェイトさんでいいよ、ギンガ?」
「あ、はい……」

ま、また名前呼ばれちゃった、どうしよう。それにフェイトさんて呼んでいいんだ。
……うれしいっ。

「なのはが」
「はいっ」

あっ、声。裏返っちゃった……恥ずかしぃ。穴があったら入りたい。
そして向ける視線の先は並ぶ自動販売機の隙間。
当然隙間は入れるほど小さなものじゃなくて、ため息がもれる。
いいかな、というフェイトさんの前置きに驚く私はちょっと意識しすぎてるのかも。
落ち着かないと……

「なのはがちょっとふたりに用事があって連れていっちゃったんだ。それでティアナから伝言を預かってるよ。用事が入ったのでまた明日お願いします、だって」
「え、あ、はい……」

どうしよう、あんまり聞いてなかった。
えっと、なのはさんが、伝言で、えっと……
わかんないよぅ……

「ギンガ、だいじょうぶ?」
「……あっ」

フェイトさんがほっぺた撫でてくれると、あったかい。
けど、撫でられてるって思うと急に熱くなってくる。

「あったかいね、調子悪くない?」

さすられたところがくすぐったくて顔が緩みそうになるけど、おかしな顔なんてフェイトさんに見せられない。
それになんだかこのままされちゃうと、ほんとに調子が狂っちゃいそう。

「いや、だいじょぶ、だいじょぶです」

真っ赤になってるはずの顔を見られないように視線をそらしてどうにかごまかす。
でも、自分でしたことだけど、悪いことをしたみたいな気がしてちょっと、ほんのちょっと……寂しい。

「ギンガ……」

ただ名前を呼んだだけで回された腕は私を包み込むようで、あったかくて、どこか……懐かしくて。

「無理しちゃダメだよ」

耳元でささやく声にやわらかさと安心を感じる。
フェイトさんが私を助けてくれたときと同じ。

「フェイトさん……」
「やっとフェイトさんって呼んでくれたね」

なんだかうまく乗せられたみたいで恥ずかしくて、紛らわすためにフェイトさんに顔を押し付ける。
やっぱり、いい匂いもするしやわらかくてきもちいい。

「ギンガはフォワード部隊でお姉さんかもしれないけど、無理しなくていいんだよ。仲間なんだから、助け合えばいいんだよ」

鈴を転がすように響いた声がすんなりと心に届いた。
そう言われると、小さいことで気を張っていたんだという事に気づかされる。
お姉さんだからがんばらないとって、みんなに無理はさせられなくて、でも私ががんばりすぎて肝心なときに力を出せない。そんなことがあった。
私は、間違ってたのかな……

「ギンガは、やさしいから……」

頭を押さえるように撫でられると、なんだかうれしくて、もどかしくて、涙が出そう。
赤い顔を見られるのはいやだし、泣きそうな顔も見られたくないから私も申し訳程度にフェイトさんの腰に手を回した。

「ギンガ……?」

フェイトさんの手はただ一回も跳ねないで私の頭と背中を撫でてくれる。
こうしてもらってると、まるで力をもらってるみたい。

「もう、だいじょぶです、ありがとうございました」

ちょっと、さすがに休憩室に誰か来ないか気になってきて身を離す。
きっと、大丈夫なはず。フェイトさんからいっぱい元気をもらったもんね。

「うん」
「あ、あの……」

けど、まだうまくやれるか自信が足りない。
でもきっと、フェイトさんにこういう風に抱きしめてもらえば、できるはず……

「ん?」
「また、二人だけで会えるときってありますか……?」

不思議そうな顔をして視線を上に外すフェイトさん。
ダメ、かな。そうだよね、私の勝手だもん。しかたないよ。
私が断りを入れようと口を開くと、フェイトさんの手が頭に伸びてそのままフェイトが先に言葉が口をついていた。

「あさってなら大丈夫だよ」
「……?」

口を少し開いたまま信じられなくて茫然自失。
フェイトさん、あさってなら会ってくれるっていった。
やった、フェイトさんにまたこういう風に撫でてもらえるかな。

「どうしたの、ギンガ。口開きっぱなし」

……こんなこと、まるで夢みたい。
フェイトさんが私の前で、私とじゃれてる。
くすくすと笑う顔がなんだか不思議。
唇に当てられた人差し指を振りほどくようにして足を1歩2歩と進めて距離をとる。

「ギンガ?」

半開きだからって、別に何も言えないわけじゃない。
むしろここから言葉を紡ぐには断然早い。
ただちょっと恥ずかしいので扉の近くまで行ってから。

「また、あさっておねがいしますねっ、好きなんですっ」

気持ちを固めたと思ったのに、わたわたと意味を持たない言葉が次から次へとこぼれていく。
フェイトさんは一瞬驚いたようだったけど、ほんとにうれしそうに笑ってくれた。

「じゃ、じゃあ、わたし、もう寝ますねっ!」

早口でまくし立てるようにして私は休憩室から扉を出た。
小走りで来た道を逆走しながら冷えているだろう廊下の壁にばかり目が奪われる。
私のこの火照った気持ちはどうすれば収まるんだろう。
まだ早い時間なのに、眠れるわけがないと思う。
それに別に好きっていうのはフェイトさんが好きなわけじゃ……いや、えと、好きだけど。
抱きしめられるのが好きって意味で、他意はないし、それをわかってるからフェイトさんもあんなに笑顔だったはず。
でも頭でわかっていても、あの場に残っていることはできなかった。
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