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夏コミの本が出来たー

わーヽ(゜ヮ゜)ノ

はい
入稿終わったー( ・ ω ・ ) ノ

やったね ☆ミ(>ω・)ゝ
ギリギリだったけども( ヮ ;;;)

鷹斗さんの表紙、挿絵とすうごいものをいただきましたw
内容は……うん、サンプルを載せておきますw

はやフェイ? だと思われるです
値段とかはあとで決めて載せますよー
あ、委託本で「八屋」さんのところに置かせてもらいますー

それではサンプルへどうぞー

 ~プロローグ~

あれはそれほど暑くもない夏の日だった。
あの日のわたしはどうにもはしゃぎすぎていたらしい。
しかし、それもわかってもらいたい。
もう治ることがないとわかった病気が治ったのだ。
もういない、かけがえのないあの子のおかげで。
歩く。
ただそのことができるだけでわたしの見ていたモノクロの世界に鮮やかな色が着いた。
悲しかったけど、それはとってもうれしかった。
あの日は、そんな幸せな気持ちでいつものみんなで外に出た。
たしか体育の授業、屋外でのドッジボールじゃなかっただろうか。
その授業の準備中。
どういう理由だったかはもう忘れてしまったけど、わたしは転んで怪我をしてしまった。
痛くて、恥ずかしくて、怖くて泣き出しそうになった。
だけどそんなとき、小さな手がわたしを慰めてくれた。
わたしと同じくらいの小さな手。
その小さな手はわたしを引っ張ってくれた。
後ろから見た金色の髪は励ましてくれるみたいにわたしの鼻をくすぐって。
同じ体操着を着た背中は妙に頼もしくて。
わたしの心はまた、ちょっとだけだけど、しあわせになった。
輝いた毎日の一ページ。
そこには忘れられない、忘れたくない大切な思い出が記されている―――


一章

まとわりつくような暑さはこの季節独特のもの。
じわりと湿った空気と一緒だとさらに不快感が倍だ。
しかし学校という場所はそんな感覚はお構いなしの催眠効果がある。
たとえば授業中、先生の話などを聞いていて眠くなったことはないだろうか。あるという人はノートを取っていたらいつの間にか、ということもあるのでは。
夜更かし、部活、家庭学習、様々な理由があって生徒達は眠りに落ちる。
がらりとした教室でただひとり、机に伏せて寝息を立てている八神はやてにも一風変わった理由があった。

「ぅ、ん……」

小さくうめいたはやては机に頬をつけたまま、まぶたを薄く開ける。
隣の席には誰もいない。いつもにぎやかでばかをしている男子の声も聞こえない。まわりに人の気配なんて、ない。

(夢、か……)

ぬるい風がはやての顔を撫でる。
いくらぬるくても風は風らしい、それなりの涼しさと気持ちよさがある。
だるさ混じりのため息を吐いて、目を閉じたまま頬を預けていた机に今度は顎を立てる。
そのまま今見た夢をもう一度まぶたの裏で再生し始めた。
楽しくて、転んで、泣きそうになって、慰められて。
あの時、手を取ってくれたのは……

「……フェイトちゃん」

流れるような金の髪、ちょっとしか変わらない身長に頼りになる背中、手の大きさなんてはやてとほとんど変わらない。なのに、あのあったかい手ははやてが思っていたよりも力強くて安心できた。
真横に結んでいた口元が自然とほころんでくる。
ただそれを悪いとも思わず、穏やかな気分に任せて鼻歌を歌ったりしていた。

「呼んだ?」

まさか誰とは言わず返事なんてない、そう思っていたはやての正面からまさかの声。
驚きと共にはやてはまず、思考をやめた。
次に現在の状況を否定しながらゆっくりと目を開けていく。
そして飛び込んできた人物を見るとまたゆっくりと顔を伏せた。

「はやて?」

まさしく目の前に座っていたのはフェイト。それも前の席のイスに座って目を細めて笑っている。
きっと今ははやてが顔を見せないために少し心配そうな顔をしているんだろう。
しかし顔を見せないのも当然。
名前を呼んで鼻歌まで(おそらく)聞かれて、恥ずかしいにもほどがある。

「どうしたのはやて、保健室行く?」

どうやらフェイトは具合が悪いものと思い込んだらしい。イスから身を乗り出して耳元でささやく。
まるで逆効果なささやきにはやてはとび上がりそうになりながら声をしぼりだした。

「だいじょぶやから、心配せんでえぇよー」

はやてが軽い感じでそう言うとフェイトはわずかにあった緊張を解く。
そうしてフェイトがイスに座りなおすと、どうにかはやてにも安定した精神がもたらされた。
ひんやりとはいかないまでも、気温と比べれば涼しい風がはやての顔をなぞるように通り過ぎる。そうして顔が冷めたとはやてが触って確認するとようやくフェイトと顔を合わせることができた。
そうするとフェイトはいたずらっぽく微笑み、はやてもつられてはにかむ。

「フェイトちゃん……何しとったん?」

はやてがそう言うとすかさずフェイトのカウンター。

「はやての寝顔がかわいくて、見とれちゃってた」

フェイトの憎めない笑顔がはやてにとってここまでショックだったことはない。

「ふぇ、な、何いってるん? かわいい? は、ははは。フェイトちゃんも冗談好きやね。そんな寝顔見ててかわいいなんて思えるんはなのはちゃんくらいやって。ほら、社会の時間とか先生に当てられても寝続けてたときの、あのときフェイトちゃん、ちょう前の席やったから顔とか見えたんやないの?」
「懐かしいね~、あのときのなのはもかわいかったかな~、何か答えようとしてるんだけど眠くて言葉になってないの」

はやては話半分に聞きながらまた熱くなった顔を押さえて時計を見る。
話し続けるフェイトをよそにさっきの時間は何時間目で何時に終わったかということを思い出す。答えに近づくほどもしかしたらまだ自分は眠っているんだろうかと不安に駆られながら。
さっきは冷えていたはずのぬるい風に顔を撫でられ、その感覚に眉をひそめる暇すらなく現在の状況を把握しようと寝ぼけた頭の回転を速めていく。
しかし、その風こそが現状の証明。普段なら人数が多く、飽和状態な教室に風が入るとしてもその風はよどんだ空気を吹き飛ばすほどの力はない。たまに強い風も吹くが、今吹いているこんなそよ風の比ではない。
人が少なく密度が低い教室というものが風の抜け道なのだ。
そのことに気づくとはやてはイスを吹き飛ばすくらい勢いよく立ち上がった。
がたんと大きな音が鳴っても反応するのはフェイトくらい。と言ってもふたりのほかに教室には誰もいない。

「フェイトちゃん、なんでわたしの寝顔見とったん?」

強烈な焦燥感とわびしさがはやてを突き動かす。
やや強めに、だがそれでも焦りを隠せず言葉が揺れる。

「あぁ、次移動時間だからはやてを起こそうと思って。でもそうしたらかわいい寝顔に見入っちゃって」

照れたようにフェイトは笑うが、今はそれどころではない。
こんな冗談みたいな状況にはやては愕然とする。逆にフェイトはこの状況を楽しんでいるようにも見えてはやてのイライラはどんどん募っていく。
時計を見ると残り時間、あと二分。普通に移動すれば五分はかかるみちのり。走って間に合うかどうかというところだ。
とりあえず、無言のまま引き出しから次の授業の音楽の教科書、資料集を取り出す。
準備を終えたはやては焦りながらも荷物を小脇に。
フェイトはというとはやてが気づいたときにはすでに前の席のイスから消えていて教室の前の出口にいる。

「はやて、はやくはやく!」

なんとなく急がせられることが釈然としないはやてだったが、今は急ぐしかない。
待っていたフェイトの目の前を全速力で駆け抜け、フェイトとの距離を開ける。

「なんで、こんな時間までっ!」

走りながら恨み言を言うはやて。
『廊下は走るな』のポスターが後ろへと流れていく。
「さっき言ったでしょ、かわいかったからだって。私も、こんなに時間が経ってたなんて、びっくりだよっ」
こんなときだというのにはやての耳が真っ赤に染まる。
もちろん多少息も乱れる。
けれどこうまでフェイトにかわいいだなんて言われてしまったら、はやての顔は簡単に紅く染まってしまう。
フェイトの言葉で授業への焦りなんてものも薄まってしまう。
そんなことを思っていると悔しいことにフェイトが横をすり抜けていった。
廊下を曲がり、東と西の連絡通路の廊下へと入る。
その間はやてとフェイトの距離は徐々にだが、確実に広がっていた。
足の速さはクラスで、いや学校内でフェイトが一番速い。それに比べるとはやては標準と言ったところ。
この差は当然だった。

「……っ!」

あとは廊下を曲がって階段を上るだけ。
そうはやてが気を引き締めてラストスパートをかけようとすると、フェイトが階段に差しかかっているのが目に入った。
同時にはやての心には暗いもやがかかる。
遠慮なしのスピードで置いてくなよと、そもそもフェイトちゃんが起こして教えてくれたんやったらこないなことにはなってなかったのにと、こっちは息も切れそうになって必死なのに余裕そうですねとか、授業に間に合わんのでは? とか、そんならもう歩いてもいいんと違うかな、なのはちゃんは行ってしまったんやろと、もう、私を置いていくんだろ、と―――
あきらめようと考えたはずなのに体はまだ律儀に走るのをやめず、フェイトを追いかけることもやめない。
なんて律儀な人間なんだろう―――はやては打ちひしがれ、
がんばっても、ばかばかしい―――嘲笑し、
もうあきらめてしまおうかな―――自暴自棄になっていた。
だが階段に、足をかけたときだった。
求めていた金の髪が、
求めていた手のひらが、
求めていたフェイトが、そこにいた。
後ろにあるステンドグラスまがいの窓から差し込む光がフェイトを包む。
まるで天使にでも会ったみたいな衝撃。
たった一瞬の出来事で、はやての抱えていた暗い気持ちは消し飛んでいた。
無言のまま差し出されたフェイトの手。
その手を取るとまたフェイトは走り出した。
しっかり握り締めて、離れないように。

音楽室にふたり一緒に入ると、ちょうど授業が始まるところで出席の確認をしているところだった。向けられる視線と先生の注意する声が何よりのお出迎えだ。
以後気をつけます、フェイトはそう言って席に着いたのだが、はやてはいきなりの現実に戸惑いを隠せないようで同じ言葉に四苦八苦しながらものろのろと席に着いた。
授業中、はやてはまるでダメだった。
先生が話しているときはおろか隣近所の友人が声をかけるまで自分の世界に入り浸り。
それでいて、時折何かを思い出したようにうんうんとうなずき、にんまりと笑顔を浮かべる。
そしてその様子を目撃した辺りの友人たちの心はひとつになった。
(八神ちゃんが
(八神さんが     壊れたーーーーーーっ!)
(はやてちゃんが

そうしている間に授業は終わり、学校も終わり、下校時刻。
もはや授業は全く頭に入らず先生の声は右から左、それでも重要な部分だけはまるで自動書記のようにノートへとメモ。ふわふわとした気分はどこまでも舞い上がり、ちょっとしたステップすら踏んでしまう。

「あ、買い物忘れた」

しかし夢見心地もここで失墜、足がぐねる。
八神家の玄関まで帰ってきたというのに途中でいろいろと買ってくるのを忘れていた。
今日の八神家、朝の献立はミルク、トースト、バターとジャムを添えて。
まるで日本人らしからぬあんまりな朝食だったのだ。だから夕食はがんばろうというはやてのお母さん精神が爆発。絶対に買い物をして帰る、と朝から心に誓っていたのに学校の出来事で完璧に頭から抜け落ちていた。

「よし、いざ海鳴マート!」

程なくはやては気を取り直して掛け声と共に、ステップを踏んで帰ってきた道へと華麗な方向転換を交えて鋭く一歩。そして勢いを乗せてもう一歩。

「ピピピ、ピピピ、ピピピ……」

助走の最初の段階だというのに空気を読めないで鳴り続ける携帯。
せっかく走り出そうというときに水をさされて不機嫌なはやてだが、さすがに出ないわけにもいかない。
このなんとも無機質で単調でおもしろみのない呼び出し音は管理局からのコールなのだ。

「はい、もしもし――」

会話内容を簡単に示すと、追っていた事件に進展があったそうで一旦管理局に来て捜査方針をどうするかの話し合いがあるということ。
そもそもこの案件のせいで昨夜の仕事が遅くまでかかって、そのせいで学校では睡魔に襲われ、朝食も悲惨だったのだ。疎ましく思わないでもないはやてだったが仕事である、買い物はあきらめる他ない。

「それではすぐ行きますんでー」

ぷつりと電話を切ると目を細めて通話終了中と書いてある本体を閉じる。
買い物へはきっとシャマルが行ってくれる、そして願わくば料理だけはしないで置いといて、そう祈りつつはやては管理局へと向かうのだった。
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